季刊 表現の技術

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ユニクロのスタンドカラーのシャツはたぶんいいものです。

ズボンが破れたのでユニクロに買いに行った。破れてるズボンを履いたままで行った。

何を買うか、だいたいめぼしを付けていったので、サイズを確かめるためだけの試着を1分で終了。また破れてるズボンに履き替え、試着室の入り口にある、狭い靴置き場みたいなところで片脚を上げて靴紐を結んでいたらバランスを崩し、鏡に手をついて指紋をべったりつけてしまった。

申し訳ない…と思いながら試着したグレーのズボンをセルフレジで買って、ショッピングバッグは買わなかったので自分のリュックにしまって、店を出ようとしたらリネンのシャツが陳列してあるのが目に入った。色はオフホワイトでスタンドカラーだ。

ぼくは食べこぼすことが多いので白は基本的に選ばない。しかしそのシャツは肌触りがよさそうで、しかも形と色がなんだか好もしく、久々に「この服を着てみたい」という感情が沸いてしまった。普段、服は必要だから着ているだけで、着たくはないのである。

ぼくはファッションにはうとい。しかもスタンドカラーのシャツなんて着たこともない。そういう人間でも「なんだかいいな」と思うのだから、これはきっといいものだろう。

安かったし、買おうかなと思ったのだが、考えてみるとこういうシャツの中に何を着ていいのかわからない。「激安問屋」みたいな看板を掲げているネットショップで買ったどぎつい色のTシャツしか持っていないので、そういうのだと透けておかしな感じになるだろう。やはり白いインナーを用意するべきなのだろうか。それは半袖でいいのか?それともタンクトップみたいなやつがいいのか?

わからないので後ほどコーディネートをインターネットで研究しようと思い、いったん保留にして店を出た。(あとでユニクロのサイトで見たらモデルさんは砂みたいな色?のTシャツ?を中に着ていた)