季刊 表現の技術

すべての人間に公開

チキンラーメンを溶き卵につけて、すき焼き風に食べるのはおいしいですが

新しいメニューを開発した。

 

①チキンラーメンを1ヶ、袋のなかで細かく砕き、どんぶりに入れる。

②そこに卵を4ヶ割り入れ、よくまぜる。

③まぜたやつをフライパンで焼く。

 

すごくしょっぱいオムレツができる。

すごくうまいわけではない。

が、ジャンクフードらしい極端さと、悪ふざけの楽しさがあり、そのわりに味はおなじみであり、話題性こみでいい酒のあてになる料理である。

すごくしょっぱいので、4〜5人でわけてちょうどいい。だからお客さんが家にたくさん来たときにむいている。

 

ひとりで一度に食べるのはムリがある。しょっぱさに辟易して半分くらいは残すことになる。

温かいうちに食べるのも大事なことで、残って冷めたやつはまずい。それをまたひとりで食っていると貧乏臭さが際立つ。

レンジで温め直すと、ボソボソしてこれまたまずい。

それをまたひとりで噛み締めていると、うまくはないながらに、醤油の香ばしさがしみじみと感じられる。これをおかずに白いご飯を食べたりする。料理というものはよい。ひとりで食べても、自分でつくったものはよい。うまくなくても、それさえもよい。