季刊 表現の技術

すべての人間に公開

とはいえ通勤は偉大な発明です

生活の場と仕事の場を分ける。

仕事の場では仕事だけに集中する。

仕事場を離れたら、仕事を忘れて人生を楽しむ。ついでに、次の仕事に向けてリフレッシュもする。

これほど強力な効率化の知恵はない。

現実にはこんなふうにうまくは行かなくて、忙しい人は家に仕事を持ち帰らないといけなかったり、雇い主が悪いと仕事時間が終わってるはずなのに帰れなかったりするし、あとは移動に長時間かかったり、満員電車や渋滞で体力を削られたりといった通勤の弊害が大きくなってしまうこともよくある。感染症に弱いという弱点もあって、現状では通勤する人をへらすことには大いに意味があります。

とはいえ、ちゃんと機能するように改善すれば、ではあるけれども、生産性を上げるためにも、ワークライフバランスのためにも、在宅ワークよりも通勤のほうがずっとすぐれた仕組みであると思う。通勤に向いていない人はいる、というのは当然のこととして。