季刊 表現の技術

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休日とは「仕事をしてはいけない日」であること

自営業なので、仕事をしろと尻を叩いてくれる人はいない。自分の尻を叩く熱意がないと仕事は停止する。

仕事はしなくてはいけないのだが、年末からどうにも仕事が進まない。「しなくてはいけないこと」ができない私は意志の弱い人間である。 せめて、「してはいけないこと」はしないことにしよう。

というわけで、休みの日は仕事をしないことにした。 休日というのは「仕事をしなくてもいい日」ではなくて、「仕事をしてはいけない日」なのである。 そういう休日が、これまで俺にはなかった。

そこで土日と、平日の18時以降は仕事をすることを自分に禁じました。 もっとも、平日の18時マデも別に仕事はしていなくて、だから仕事が全然進まなくて困っているのですが、それでも一応仕事をしなければいけないとは思っている。 仕事をしなければと思いながら、仕事をしないのはとても辛いことです。

今後は、平日18時以降と土日は休みなのだから、休みの間はもう「仕事をしなければいけない」と思って苦しむ必要はない。 仕事をしなければいけないのは、平日の18時マデです。

もちろん、仕事をする気がない私のこと、このように決めたとて、平日の18時マデも仕事をするとは限らない。18時マデ逃げ切れば、もう今日は働かなくていいのです。何度も椅子に座ったり立ったり、時には椅子の上に立ったり、トイレに行ったり、コンビニに行って帰ってきたり、ネットサーフィンをしたり、コーヒーを淹れたり、コーヒーを飲んだりして時間をつぶし、なるべく仕事をせずに18時を迎えようとするに違いない。

となると、おそらく仕事はまったく進まなくなるであろう。 いや、これまでも進まなかったので同じことなのであるが、とにかく仕事はまったく進まなくなるであろう。仕事の納期は到来し、クライアントが催促してくるが、仕事はまったく進んでいないのであるから納品できない。

すいません、仕事がまったく進まなくなりましてなどと正直に申し立てると、 「しょにさん、あなたはそんな姿勢で仕事をなさっているんですか」 などと、クライアントは呆れ返ったように言うであろう。そして、以後、私に依頼がくることはないであろう。

とはいえ、休みがないのに、仕事がほとんどまったく進んでいないというのは異常なことで、頭がおかしくなってしまう。頭はもうおかしくなっている。 仕事は諦めて、とりあえず休みだけはちゃんと取ることにしました。がんばりたい。 (2018年3月11日)