季刊 表現の技術

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岡田奈々写真集『飾らない宝石』などを見た

最近は、写真集、雑誌グラビアなどは電子版があれば買って見るくらいであった。久しぶりに家にあった紙の写真集を何冊かめくったら、「ページを開いた状態で固定する」のが大変でびっくりした。開いたら押さえておかないと勝手にとじる、これが本の宿命である。

さらに、右ページと左ページの境目の部分をよく見ようと思ったら、両手でしっかりと本を持って、開かなくてはいけない。ところが写真集というやつは、たまに見開きの大きな写真が載っており、この境目の部分(ノド)に一番見たい部位(例:モデルの顔面)があったりすることもある。

写真集の電子版というのは、たいていは紙版の画像データそのまま?なのか知らんけれど、せっかくの電子なのに紙のページ割りをそのまま引き継いでいることが多く、見開きの写真はやっぱり真ん中で割れていたりする。紙版でノドに埋もれていたモデルの顔面は、電子版では真ん中から一刀両断されているというだけである。「少しは考えて仕事をしろッ」と怒声を上げたくなるが、こうしてみるとやっぱり電子版のほうがかなりマシ、見やすい。冊子は写真集に向いていない。